【コラム】伝統技術の伝達

おはようございます。

みさご珈琲の向井務です。

 

水曜日に、菊炭の炭焼き職人 小谷さん(能勢さとやま創造館 代表)と

菊炭珈琲のお話をしていたんですが、その中で、伝統技術の伝達について、

とても重要だなと思うことがありましたのでしたためます。

 

話の流れは先日の竹の國の三橋玄さんと話していた茶筅の話からなんですが、

茶筅の作り方や菊炭の焼き方などの伝統技術というものは

しっかりと腰を据えてやる気なら教えられるけど、そうじゃないと

あんまり伝えたくないというものでした。

 

昨今、DIYが流行り、Youtubeでも様々な自作物を作れますが、

菊炭や茶筅など、作ろうと思えば誰でも作れるけれども、

質の低いものが販売されたり、質の低いものがそういうものだと

認知されてしまうと、ちゃんと作ってきた技術者や、

伝統を受け継いできたものたちの心が報われないと言うお話です。

 

マーケティング的に囲い込むとか、価格戦略的な面でというのも

0ではありませんが、本質的には、技術や製品の陳腐化を防ぐというのが

最大の目的でもあると思います。

 

この話を聞いて、珈琲の世界は逆のことが起こっているなと感じました。

私だけかもしれませんが、珈琲の世界は非常に広範囲にものが溢れ

様々なレベルのものが、住み分け、また群雄割拠しています。

そんな中で、生活している、普通の消費者の方たちは、

明らかに珈琲ってなんだろうということに、疑問すら持たずに

生活していると思うんです。もちろん、それが悪いということではないです。

 

ただ、こういう広がり方をしている珈琲の世界では、

明らかに伝統技術で作られるような製品とは、楽しみ方が変わっていて、

なんとなく面白くないものになっているのではなのかなと

考えてしまいます。

 

コーヒーの木を育てて、精製する技術も、豆を鑑定する技術も

焙煎する技術も、抽出する技術も、それらで使う機械を作る技術も

全て蓄積されてきています。

 

そういうことを理解して、珈琲を飲むと本当に面白いと思いますし、

大衆に向けた大量生産の世界、伝統的で深掘りされた匠の世界が

垣間見えると思います。

 

おそらく工場見学や、DIYが近年流行っているのも

この辺りが理由だと思いますが、実際には、技術と市場は

製品製造を確立する上では切っても切れないものです。

 

市場原理や経済原理を組み込みながらそれらの技術がどのように発展し

変化し、守られてきたかまでを理解すると、

うちでお伝えしている焙煎ひとつとっても、より楽しめて

人生にいいフィードバックができるのではないかなと考えています。

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